中学生時代に大好きだった小説、シュトルム『みずうみ』をアラフォーが再び読んでみた。

シュトルム『みずうみ』
中学生のころ、シュトルム『みずうみ』がひどく琴線に触れて、短編なので写経しかけたけど、手がだるくなってやめた思い出があります。

何にそんな感動したのかはすっかり忘れましたが、とにかく心揺さぶられたのでした。

中高生時代、西洋文学が大好きでした。

時は経ち、大人になると文学への興味は薄れ、ほとんど本を読まなくなり、20代のころは探すのは実用書ばかりになりました。

もうすぐ37歳になる今、かつて熱中した文学を読むとどんな感じがするか好奇心を感じて、試してみました。

ありました。薄い文庫本。もちろん岩波文庫
通学カバンが重く、学校が遠かったので、借りるのはいつも文庫本でした。

シュトルムの『みずうみ』あらすじ

この短編で重要なのはあらすじではなくて雰囲気だから、ここでネタバレしてしまっても『みずうみ』を味わうのに差し支えないと思うので、あらすじをご紹介します。

主人公ラインハルト老人になっていて、ある夜、若かりし頃の思い出にふけります。

彼は幼なじみエリーザベトが好きで、子供のころから結婚したいと思っていました。

ところが、勉学のために遠方で暮らすうちに連絡もほとんど取らなくなったある日、自分の母親から彼女が自分の旧友と結婚するという知らせがもたらされます。
プロポーズを2回断ったけれども、3回目に受けたらしいと。

それからまた数年が経ち、彼はその旧友を訪ねて邸宅にしばらく滞在し、旧交を温めます。
ラインハルトもエリーザベトも、お互いにまだ気持ちがあるようですが、はっきり言葉にすることはありません。

そしてラインハルトは二度と彼女に会わないと心に決めて、邸宅を去ります。

こんな風にあらすじにしてしまうと身も蓋もなく、趣がかけらもありませんね!
この話が非常に美しくリリカル(抒情的)に仕上がっているのが、ドイツ文学の傑作と言われるゆえんだと思います。

これぞ文学。
『みずうみ』岩波
作者テオドール・シュトルム(1817年~1888年)、北ドイツの人。
弁護士判事知事を務めたが、若いころから抒情詩人だった。
『みずうみ』1849年3作目の小説。

シュトルムの『みずうみ』見どころ

読み始めて間もなく、これは原語で読んだほうがいいと感じました。読めないけど。
こういう小説は表現を味わうものです。

自然、風景の描写が美しいです。絵の中に入り込んだような気分が味わえます。
美しい風景が見えるだけでなく、鳥の声が聞こえ、森の香り花の香りがします。

ドイツに旅行したくなります。
みずうみのほとりの邸宅なんてすてきじゃないですか!

そして感覚が思い出を呼び覚まします。「思い出」というところがポイントです。

恋愛感情を描いていますが、「初恋」や「恋」といった直接的な言葉は出てきません。ふとしたしぐさ感情の動きで描写されます。

おばさんの感想

別に感動しませんでした。筆写したくなりませんでした。

昔はあーんなに大好きだったのに!と少しショックでした。

恋愛の年齢差が気になる

最初はエリーザベト5歳、ラインハルト10歳。

その次は7年後。12歳、17歳。ラインハルト大学入学(6月)。
クリスマス(冬)、復活祭(春)。

2年後。15歳、20歳。エリーザベトまもなく結婚。

さらに数年後。およそ18歳、23歳。

10代のころの5歳差って大きいと思うけど、恋愛が成り立つのかな?
その頃の恋愛経験が乏しいおばちゃんにはピンとこない世界です。

10代前半で読んだ時にはそこに違和感を感じた記憶がないから、全然不思議はないのか。

いずれにせよ、そこで引っかかって入り込めなかった自分にちょっとショックでした。

小説のテクニカルな面に意識が行ってしまう

構成描写、香りで思い出を引き出すテクニックが巧みだとか、そういったことを自然に考えてしまう自分がショックでした。

昔は小説の世界に自然に入り込めたのに!

文学部に行ったのが悪かったのかな?
でも文学は専攻しなかったし、文学の講義も1つしか取らなかったし・・・。

かつてのような感動がなかった理由を探ってみた

年いったからかな? でもシュトルム32歳の時の作品だし、ヤングアダルトのジャンルにくくられてるってこともなさそうだし・・・。

自分が『みずうみ』的世界と縁がないし、憧れもない

私は幸い好きな人と結婚できて満足しちゃってます。忘れられないひともいません。

そういう意味で『みずうみ』的世界から遠いし、もはやその世界に足を踏み入れる機会もありません

憧れもありません。そりゃあ、想いが成就した方が幸せですからね。

でも中学生の時にはまだ可能性もあったし、たぶん憧れもあったんじゃないかと思います。

美しさに心揺さぶられなかったのは、感性が鈍ったから?!

年がいっていろいろあって鈍感になったっていうのもあると思います。

それに、毎日現実的なことばっかり考えてるからなあ。
あの時分は現実に生きてなかったですからね。

まとめ

自分は夢見がちなロマンチストだと思ってましたが、『みずうみ』に反応しないなんて、ロマンチスト失格ですね(笑)

そういえばリクナビNEXTのグッドポイント診断で「現実思考」って出たような(汗)

でもあの感動がもう味わえないのかと思うと、少し残念です。

昔大好きだった本を読み返してみるのは、おもしろいです。暇人の特権やな。

シュトルムの『みずうみ』は70ページ弱の短さなので、最近文学が足りてない人、そもそも文学ってどんなんだっけ?っていう人におすすめです。

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2015年11月17日レクタングル(大)
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