投資したいけど、資産配分を自分で決めるのは難しい。
研究に基づいた定評のある理論に基づいて計算したり、ディープラーニングで計算したりしたいが、難しいし時間も余裕もない。
そんな時、頭に浮かぶのは、ロボアドバイザー。
頭のいい人たちがコンピュータで導き出したアルゴリズムで、自動的に投資を行ってくれるらしいじゃないですか。
最近では、AIまで使っているとか!
近年、そんなロボアドバイザーの種類も増えて、どれを選んだらよいか迷います。
そこで、ロボアドバイザー3種類を実績と規模から選んで、アルゴリズムと運用方法を調べてみました!
ウェルスナビ
まずは、最大手のウェルスナビ。
私も2017年から投資していて、1.1%の手数料にもかかわらず、150%ぐらいに増えていて、嬉しいです。
ウェルスナビの資産運用アルゴリズム
WealthNaviの資産運用は、1990年にノーベル賞を受賞したハリー・マーコビッツ氏の「現代ポートフォリオ理論」に基づいています。これまで一部の富裕層や機関投資家だけのものだった高度な理論に基づく資産運用を、テクノロジーの力で誰もが使えるようにしました。
詳しい解説は、ホワイトペーパーを熟読すべしです。
頭のいい人は、書かれている計算式などを検証できると思います。(私は無理です。)
AIは使っていないようです。
ウェルスナビの資産運用に用いられる銘柄は?
7種類のETF(米国株、日欧株、新興国株、米国債、物価連動債、不動産、金)
シンプルな構成で、わかりやすいです。
ウェルスナビでは、客観的な基準によって厳選したETF(上場投資信託)を通じて、約50か国1万2000銘柄以上(2022年3月現在)への分散投資を実現しています。
リバランス
原則として半年に一度。
最適ポートフォリオとの乖離が小さく、リバランスの必要がないと判断した場合は、リバランスによる売買は行われません。
また、お客様のポートフォリオと最適ポートフォリオの配分比率を資産クラスごとに比較し、5%以上乖離している資産クラスがあった場合は、前倒しで行われます。ただし、お客様の評価額の合計が50万円未満の場合は、前倒しでのリバランスは行っておりません。
最近は、けっこうちょくちょく売買してくれています。
うまくリバランスしてくれてるなあ、という印象です。
THEO(テオ)
次は、ロボアドバイザーを始める時にウェルスナビと2択で迷ったTHEOです。
THEOの方が、ポートフォリオに含まれる銘柄が多いです。
AI搭載ロボアドバイザーによるおまかせ資産運用サービス
世界約70の国・地域にわたり20,000銘柄以上に分散投資※
THEO[テオ]のポートフォリオは、最大30種類以上のETF(Exchange Traded Fund=上場投資信託)から構成されています。細かく分解すると投資先は約70の国・地域、最終的な投資対象は20,000銘柄以上になり、徹底的な分散投資を行うことでリスク低減を図っています。
※2022年7月現在
THEOの資産運用に用いられる銘柄は?
最大30種類以上のETF
ウェルスナビは7種類、ロボプロは8種類なので、ダントツで多いですね!
リバランス(投資配分の調整)
毎月
ウェルスナビより頻繁です。
リアロケーション(投資対象や投資配分の見直し)
グロース・インカム:3か月ごと
インフレヘッジ:毎月
リクリエーション(市場の変化に合わせた機能ポートフォリオ見直し)
年1回
リプロファイリング(年齢に合わせた機能ポートフォリオ更新)
年1回
THEOの資産運用アルゴリズム
Wノーベル賞理論
「現代ポートフォリオ理論」と「資産価格の実証研究」
スマートベータ
機能ポートフォリオ
CalPERS(カリフォルニア州公務員退職年金基金)など世界最大級の機関投資家も採用している「スマートベータ運用」を採用し、投資政策委員会を月1回実施しパフォーマンスや取引状況のモニタリングを行うなどして、ハイレベルな運用を可能にしていま
す。
市場全体のリスクをとることによるリターンに加え、その他の要因(スマートベータ)から生じるリスクを適切に組み合わせることにより効率的にリターンの向上やリスクの低減を狙うのがスマートベータ運用です。
スマートベータ運用では客観的なルールに基づく指数に連動する運用を行うという意味において「パッシブ運用」の要素を含んでいる一方、時価総額加重以外の指数を用いてパフォーマンスを向上させるという意味で「アクティブ運用」の要素を含んでいるとも言えます。
性質の異なる3つの機能ポートフォリオを組み合わせてポートフォリオを構築
AIアシスト
クオンツ運用 × AIアシストを組み合わせて最適なポートフォリオを目指す。
THEOのAIでは様々な資産に対するテキスト情報から得られる市場心理を指数化したインデックスと市場データをインプットとし、機械学習を用いて各銘柄あるいは資産クラスが一定期間後に大きく下落するかどうかを判断させます。
リバランス
以上の5項目(Wノーベル賞理論、スマートベータ、機能ポートフォリオ、AIアシスト、リバランス)について、公式サイトに解説があります。
ホワイトペーパーを熟読しましょう!
これも難しい数式が登場します。
FOLIO ROBO PRO(ロボプロ)
3つ目は、AIを駆使して将来予想を行うというロボアドバイザーです。
気になります!
ROBO PROのAIに期待できること
ROBO PROは40以上のマーケットデータを活用し、将来予測をおこなっています。そしてその予測を元に、投資配分を変更させながら好パフォーマンスを目指していますが、具体的には主に以下3つのことが期待されます。
1.景気循環の予測
2.危機の事前予測
3.金融市場の予測
さらにAIが定期的に学習をおこなうことで、運用の改善を目指しています。
将来予測をしながら投資配分を大胆に変更
ROBO PRO3つの主な特徴
特徴①40以上のマーケットデータを活用し、相場を先読み
世界の株式や債券、通貨や銅や原油など相場の先読みに役立つ、40以上のデータを収集。統計的処理で2,000種類以上の特徴量を計算し活用。
特徴②AIを使って大量のデータを効率的かつ正確に分析
AIを活用し、人間の能力では処理できない量のデータを通じて将来予測。また、機械学習の技術を活用して、日々精度の向上を目指す。
特徴③パフォーマンスの最大化を目指し、投資配分を大胆に変更する
AIによって算出された将来予測に基づき、ダイナミックに投資配分を変更。資産比率変更による売買コストは、FOLIOが負担(運用報酬1%[税込1.1%]の中に含む)。
ROBO PROの資産運用に用いられる銘柄は?
米国の金融商品取引所に上場している8種類のETF(米国株、先進国株、新興国株、米国債、新興国債、ハイイールド債、不動産、金)
ウェルスナビとの違いは、新興国債とハイイールド債が含まれていて、物価連動債が含まれていないところです。
格付けが低い分、利回り(=イールド)が高い投機的格付債券のこと。
物価指数に連動して元本、クーポン(利息)の両方またはどちらかが変動する債券のこと。
リバランス(投資配分の変更)
相場予測に基づき、原則月一回の頻度。加えて、相場の急変時には臨時におこなう場合があります。
ROBO PROの資産運用アルゴリズム
計算しまくってるようです。
ROBO PROはどのように運用されているか?
ROBO PROのベースとなっている情報は、Alpaca Japan株式会社から提供されるETF(上場投資信託)に関する予測情報です。この予測情報は、40種類以上のマーケットデータ、2000種類以上の説明変数*などを活用し、それらのデータの中から、必要なものを自動抽出し、機械学習をおこなった後、AI(人工知能)を使ったリターンの予測として算出されます。
詳しくは↓
まとめ
ロボアドバイザーはどれも同じようなものかと思いきや、けっこう運用アルゴリズムが違うみたいですね!
公開情報を読み込んで、納得できるロボアドバイザーを選ぶのが良いと思います!
今回は、わかりやすさを重視して、アルゴリズムに的を絞って調べてみました。
実際に自分の資産を預けようと思ったら、運営会社や、使い勝手の良さ、手数料などの情報も重要です。