東京に驚きのテレビ番組が!
東京に引っ越して来て、この番組にはほんとに驚きました。
東京には先進的なイメージがあったのですが、見事に裏切られましたよ!
最初に見た時から、何とも言えない違和感が。
テレビ番組『噂の東京マガジン「平成の常識 やって!Try」』の内容とは
内容としては次のようなもので、日曜日のランチタイムにやってます。
「街中で数人の若い女の子をつかまえて、料理の名前だけ言って、その料理を作らせる。
そして、間違った作り方のトンデモぶりに、おじさんナレーターが突っ込みを入れる。
最後に、スタジオでプロの料理人(数回見た限りでは中高年男性)が、ひと手間もふた手間も加えたやり方でその料理を作ってみせ、出演者(大多数が中高年男性)が舌鼓を打つ。」
というわけで、この違和感を言語化してみました。
「若い独身女性の失敗を、中高年男性が笑って許すという構図 ~ 年齢差別を内包した女性差別と、それをわかって利用する女性」
たまらない既視感ですね。
若い独身女性社員を中高年男性上司が「女の子」とか呼んでる絵が浮かびます。
「おじさん」にとっては、「女の子」の失敗はかわいくて、ほほえましくて、笑って許せるわけです。「女の子」は「おじさん」を脅かしません。
「女の子」もそれをわかっていて、許してもらいながら世の中渡るわけです。
共犯関係。
もし、へんてこ料理を作るのが中高年主婦だったら?!
笑えないどころか、冷ややかな空気が流れますよね。
「おばさん」は「料理できて当然」だから。
ダメ主婦を糾弾する番組になるかもしれません。
もし、それが平成生まれの若い主婦だったら?!
若いから許しちゃうけど、主婦なんだからもうちょっと頑張らないといけないよ~
という空気になり、面白さが減るのだと思います。
もし、それが男性だったら?!
おじさんも男の子も料理なんてできないのは当たり前だから、
まともにできなくても、面白くもなんともないということなのでしょう。
男子にも家庭科が必修になってから10年以上経ち、
「女性活躍」が喧伝され、専業主婦が否定的にとらえられ、共働きがあるべき姿と考えられているのですが。
仮に、男性も料理できて当然という価値観だったとしても、
中高年だったら冷ややかに見られ、
若い男性だったら、「これだから今どきの若者は!」という説教調になるに違いありません。
東京にこういう内容の番組があるんですねえ。
追記:若い男性に大工仕事をさせて、中高年男性が突っ込むという企画もあった!
この記事を読んだ夫(関東出身)が、教えてくれました。
『噂の東京マガジン』には、半年に一度ぐらい若い男性を笑う企画があるということを!
中高年男性たちが、「俺たちが若い頃は、こんな事当たり前にできた!」みたいなことを言うらしいです。
若者を下げないと、自分たちの自尊心が保てないんですかね?
企画の頻度 |
若い女性を笑う >>> 若い男性を笑う |
ダメな若い女性 → 劣った存在としてかわいがる対象、競合の可能性はなく、庇護の対象
ダメな若い男性 → 劣った存在として優越感を感じる対象、そのうち競合してくる可能性があるので、今のうちに上下関係をはっきりさせておく
という差を感じさせます。
女性 → 料理 |
男性 → 大工仕事 |
性別役割分担ってやつですね。
私も、「今どきの若いヤツはダメだ」なんていうメンタリティーにならないように、気をつけようと思います。