最近、自宅のインターネットが遅いなあ。「最大120Mbps」のプランだからかな?私みたいな素人は思います。やっぱり、今どきはギガにしたい。「1Gbpsの光ファイバー回線」とかに乗り換えたらきっと速くなるに違いない!
ところが調べてみると、自宅のインターネットが遅いのは、加入プランとか、光ファイバー回線事業者やプロバイダーのせいばかりではないということがわかりました。
それ以前の問題があって、それをクリアしないと、せっかく速い光回線を契約しても、速さが実現できないのです。
いったいどういうことなのか、私の経験からシェアしたいと思います。
自宅マンションのインターネットを遅くする3つの要因
まず、光ファイバーがどうやって自宅マンションの端末まで届くのか、よくある例を見てみました。
光ファイバーの通信経路
屋外の電線
↓
マンションの設備
↓
室内の光回線終端装置(ONU)通常、光回線事業者から貸し出されます。
↓
無線(Wi-Fi)ルーター(無線親機)
↓
パソコン、スマホ、テレビなど(無線子機)
この中で、インターネットの速度を落とす要因になりうるのは、マンションの設備と、無線(Wi-Fi)親機(無線(Wi-Fi)ルーター)と、無線子機(パソコンなど)です。
一つづつ見ていきましょう。
マンションの設備
光回線のマンションタイプの場合、そのマンションの設備に速度が左右されます。
たとえ1Gbpsのプランに加入しても、マンションの設備を経過すると、最大100Mbpsしか速度が出なくなる場合があります。
これはマンションの設備の問題なので、1Gbps出したいと思ったら、設備の更新を管理組合で決議したり、オーナーが決めたりする必要があります。
今、自分のマンションではどのくらいの速度が出るのか知りたいと思ったら、光回線を整備している事業者(フレッツ光や光コラボレーションならNTT)に問い合わせると、教えてもらえます。
無線親機(Wi-Fiルーター)/無線子機(パソコン、スマホ、テレビなど)のスペック
無線LANには規格があって、無線の親機と子機がどの規格に対応しているかによって、通信速度が左右されます。
無線(Wi-Fi)ルーターが古い/スペックが低い
通信規格と最高通信速度/使用周波数帯
https://www.iodata.jp/product/network/info/base/kikaku.htm
無線LAN規格 | 通信速度(最大) | 周波数帯 |
IEEE802.11ad | 6.7Gbps | 60GHz帯 |
IEEE802.11ac | 6.9Gbps | 5GHz帯 |
IEEE802.11n | 300Mbps | 2.4G帯/5GHz帯 |
IEEE802.11a | 54Mbps | 5GHz帯 |
IEEE802.11g | 54Mbps | 2.4GHz帯 |
IEEE802.11b | 11Mbps | 2.4GHz帯 |
(11nは、私には理解できない技術により、最大600Mbps/800Mbps出るらしいです。)
無線LANの速度は、無線規格のみならず、ストリーム数(アンテナ数)にも左右されます。
ストリーム数通信規格は、受信ストリーム数×送信ストリーム数で表されます。
数字が多いほど、速くなります。
例)4×4は、2×2よりも速い。
また、 「IPv6 IPoE + IPv4 over IPv6 接続方式」 に対応したルーターの方が、速いということです。
パソコンやスマホが古い/スペックが低い
今、この記事を書いているパソコンの仕様書をよく見てみると、次のようになっています。
有線LAN | 100BASE-TX/10BASE-T準拠 |
無線LAN | IEEE 802.11b/g/n準拠 |
有線LANの100BASE-TXは最大100Mbps、10BASE-Tは最大10Mbpsの速さです。
つまり、このパソコンは、有線接続で最大100Mbps、無線接続で最大300Mbpsの速度を実現できる、ということです。(11nも最大300Mbpsとの記載がありました。)
以前試してみたところ、無線よりも有線の方が早かったので、無線は何か別の問題があるのかもしれません。
ルーターは300Mbpsを超える速度を出せる製品なので、ルーターの問題ではないと思います。
2.4GHz・5GHz・60GHz帯特徴
https://www.iodata.jp/product/network/info/base/kikaku.htm
60GHz | 電波の直進性が高いため、狭い範囲で高速通信したい場合に最適 |
5GHz | 障害物に弱い 同一の周波数帯を使用する機器がないため、電波干渉が少ない |
2.4GHz | 障害物に強い 電子レンジ・無線キーボード・マウス・Bluetoothなどと干渉しやすい 屋内・屋外共に利用可能。 |
家のテレビの説明書には、可能なら5GHzでインターネットに接続してください、と書いてありました。
まとめ
無線親機と無線子機のスペックの限界があるので、回線だけ速くしても、自宅のインターネットが速くなるとは限りません。
回線を乗り換えるよりも先に、次のことをチェックする必要があります。
パソコン、スマホ、テレビなど | 無線規格(IEEE802.11acなど)、有線LAN規格(1000BASE-Tなど) |
Wi-Fiルーター(無線子機) | 無線規格(IEEE802.11acなど)、周波数帯域(2.4GHz、5GHzなど)、通信速度(1733Mbpsなど)、ストリーム数(4×4など) 、 IPv6 対応かどうか |
ちなみに、J:COM120Mコースから楽天コミュニケーションズ光(最大1Gbps)に乗り換えたら、ずいぶん速くなりました。
パソコンのスペックの限界があるから、パソコンでは最大300Mbpsしか出ないんですけどね。
家族の最新のスマホ(IEEE802.11ac対応)は、ものすごく速くなりました。